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聖書をどう理解するか

私は最近、聖書をどう理解したらよいのか、という質問の手紙を数通頂きました。この機会に、この事について幾つかの基本的な事柄に触れて、お答えしたいと思います。   

テモテへの手紙二、3章16−17節では聖書の意義についてこう述べています(旧約について、狭義の意味で):「聖書は全て神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするうえに有益です。こうして、神に仕える人は、どのような善い業をも行うことが出来るように、十分に整えられるのです。」これらの言葉から、聖書は全体として、神により与えられたものと結論付けられましょう。   換言すれば、これは神の霊の霊感を受けているのです。とはいっても、私たちは原理主義者がやるように、つまり、聖書の言葉一つ一つを神が口述されたものだというようには理解しておりません。同時に、私たちは史的批判的方法についても、かなり慎重を期しております。この姿勢は特定の事件や奇跡に対して理性的説明を加えようとして「非神話化する」と言う事に直面するときに、特に当てはまります。この事は我らの信仰の本質的立場に影響を及ぼすものと見なしています。従って、この様な解釈の方法を私たちは排除いたします。

 聖書は聖霊の霊感を受けている、と言うとき、私たちは神との永遠的交わりに達するためと、かくして、我らの信仰の目標に達するのに必要な一切の洞察が聖書に含まれているという確信を表明するものです。

旧約に関して言えば、多くの事柄を象徴的に、或いは比喩的に理解する必要があると言わねばなりません。これは特に創造物語に当てはまります。例えば、「主なる神は、土の塵で人を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。」(創世記2:7)と書いてありますが、これを文字どおりに取るわけにはいきません。これは比喩的表現であります。この事はまた創造物語全体にも当てはまります。こういうわけで、私たちは自然科学の洞察と反目し合う必要は無いのです。これまでに出版された私たちの書物で詳しく説明されてまいりましたが、創造に関する聖書物語は、進化論に見られる洞察と矛盾しないのです。こう申し上げても、私たちは自然史という枠組みの中におけるあらゆる発展を進化論がどの程度適切かつ明確に説明しているかについて、評価しようとしているのではありません。これは自然科学が説明すべき事柄です。

更に、比喩的に或いは象徴的に理解されるべき旧約の物語があります。例えば、ヨブの物語です。この物語では、こう述べています:「・・・主の前に、神の使いたちが集まり(ヨブ記2:1)サタンもその中にいた」といっています。私たちはこの物語を象徴的に解釈すべきです。神が悪魔も含めて会議を召集するなどと信じ難いことです。それでも、この物語は私たちにとって啓発的であり、信仰の強化に役に立ちます。その源は聖霊の働きかけにあるのです

 イエスの諸奇跡や、主の復活と昇天に関する新約の証について、私はこれらが本当の出来事である事を強調せねばなりません。これらは修正など出来ない、我らの信仰の基本的真実を成すものです。

 新約の中にも確かに際立った比喩的、或いは象徴的な特徴を有する一巻の書物がありますが、それは黙示

録です。これに含まれる千年の平和王国に関する記述も、比喩的性質を持っています。この時期にはサタン〔悪魔〕が捕縛されるであろうと言っております。

私たちはこの記述が正確に何を意味しているのかさえ特定できません。私はこれを神に逆らう諸霊がもはや、何の力も持っていないということを表わしているものとして理解します。だからといって、今後、もはや罪も死もなくなるだろうとは考えられません。また、この時期に当てはまる旧約のイザヤの預言を文字どおり取り上げることも出来ません。これらも比喩的です。明確で、従って、比喩的でない唯一のことは、イエス・キリストが統治されるであろうという宣言であります。

結論を申しますと、私は次の事を大いに強調したいと思います。信仰による新使徒的理解によれば、聖書を解釈するために、使徒職に権威が授与されてきたのです。この事は信者が聖書を読んでも利益を得られないということではありません。しかし、聖書を解釈し、諸事項を明らかにし、信仰の面で教えるのは使徒職にかかっているのです。こうすることによって、聖書の言葉が、その文脈内で考慮されるのです。というのは、個々の陳述についての過度の強調は誤った結論に導きうるからです。

これらの小論は、“聖書をどう理解したらよいのか”、 という問いに答えようとした説明でございます。

ウィルヘルム・レ−バ

 

 

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